毎月の給料は変わらないのに、物価だけが上がっていく。そう感じている方は多いのではないでしょうか。家計を楽にする方法として、食費を削る、我慢して節約するという方法もありますが、長く続けるのは大変です。
固定費の見直しは、食費の節約とは性質が違います。一度手続きを終えれば、その後はずっと安い料金が続くからです。スマホのプランを変える、電力会社を変える、使っていないサブスクを解約する。どれも一度きりの手続きで、毎月の支出が下がります。
この記事では、固定費の見直しで月1万円を浮かせるための内訳と手順を解説します。結論は次の3点です。
- 月1万円の内訳は、スマホ5,000円、電気1,500円、サブスク2,000円、その他1,500円が目安です
- まずスマホから見直すのが効果が大きく、手続きも比較的簡単です
- すべてを一度に変える必要はありません。1つずつ、効果の大きい順に進めるのが続けやすい方法です
なお、この記事で紹介する料金は2026年11月時点の目安です。料金やキャンペーンは変更されることがありますので、申し込む前に必ず各社の公式サイトで最新の料金を確認してください。
月1万円を浮かせる内訳の早見表
最初に、月1万円をどこから浮かせるのか、全体像を確認しましょう。次の表は、よくある見直しの組み合わせをまとめたものです。金額はあくまで目安で、ご家庭の使い方によって変わります。
| 見直す項目 | 見直し前(目安) | 見直し後(目安) | 月の削減額(目安) |
|---|---|---|---|
| スマホ料金 | 月7,000円 | 月2,000円 | 5,000円 |
| 電気代 | 月12,000円 | 月10,500円 | 1,500円 |
| サブスク | 月3,000円 | 月1,000円 | 2,000円 |
| 保険・その他 | 月10,000円 | 月8,500円 | 1,500円 |
| 合計 | 月32,000円 | 月22,000円 | 10,000円 |


この組み合わせで月1万円、年間では12万円の削減になります。年間12万円という金額は、家計にとって小さくない金額です。もちろん、すべてのご家庭で同じ金額が浮くわけではありません。スマホをすでに格安SIMにしている方であれば、スマホからの削減額は小さくなります。その場合は、電気やサブスク、保険の見直しで補うことになります。
大切なのは、合計で月1万円を目指すことです。1つの項目で1万円を浮かせようとすると無理がありますが、4つの項目で分ければ、1つあたり1,500円から5,000円の見直しで済みます。
スマホ料金の見直し:月5,000円の削減が狙えます
固定費の見直しの中で、最も効果が大きいのはスマホ料金です。大手キャリアのプランを使っている場合、月7,000円から8,000円ほどかかっていることがあります。これを格安SIMやオンライン専用プランに変えることで、月2,000円から3,000円ほどに下がる場合があります。
たとえば、ahamoは30GBのデータ容量で月2,970円です。IIJmioは5GBのプランで月950円前後から利用できます。povo2.0は基本料が0円で、使うときだけトッピングを購入する仕組みです。データ容量が少なくて済む方であれば、月1,000円前後で済む場合もあります。
ただし、安さだけで選ぶと後悔することもあります。データ容量が足りなくなると、速度制限がかかって使いにくくなります。通話をよくする方は、かけ放題のオプションが必要になる場合もあります。選ぶときは、次の順番で確認するのがおすすめです。
- 毎月どれくらいデータを使っているかを確認する
- 通話をどれくらいするのかを確認する
- 使っている回線のエリアでつながりやすいかを確認する
- そのうえで、料金とキャンペーンを比べる
データ使用量は、スマホの設定画面やキャリアのマイページで確認できます。過去3か月ほどの使用量を見て、平均を取るのがおすすめです。月によってばらつきがある場合は、多めの月を基準にすると安心です。
乗り換えの手続きは、以前よりも簡単になっています。MNPワンストップに対応している会社同士であれば、MNP予約番号の取得が不要な場合があります。eSIMに対応している会社であれば、SIMカードの到着を待たずに開通できる場合もあります。手続きの詳細は、乗り換え先の公式サイトの案内に沿って進めてください。
電気代の見直し:月1,500円の削減が狙えます
電気代の見直しは、スマホほど大きな削減にはなりにくいですが、毎月確実に効いてきます。電力会社を乗り換えることで、月1,000円から1,500円ほど安くなる場合があります。
電力会社の選び方は、ご家庭の使い方によって変わります。一人暮らしで電気の使用量が少ない場合は、基本料金が安いプランが向いています。家族で暮らしていて使用量が多い場合は、単価が安いプランが向いています。夜に電気をよく使う場合は、夜間の料金が安いプランが向いている場合もあります。
まずは、今の電気代と使用量を確認しましょう。検針票や電力会社のマイページで、過去1年分の使用量を確認するのがおすすめです。夏と冬で使用量が大きく変わるため、1か月だけを見て判断すると、季節による違いを見誤ることがあります。
冬は電気代が上がりやすい季節です。暖房を使う時間が長くなるからです。暖房の設定温度を1度下げる、使っていない部屋の暖房を切る、といった工夫でも電気代は変わります。ただし、無理な節約で体調を崩しては意味がありません。快適さを保ちながら、無駄な部分だけを見直すのがおすすめです。
電力会社の乗り換えは、申し込みをすれば切り替えの手続きが進みます。停電の心配はありませんし、工事が必要な場合は事前に案内があります。解約の手続きは、新しい電力会社が代行してくれる場合が多いです。詳しい手順は、乗り換え先の公式サイトで確認してください。
サブスクの見直し:月2,000円の削減が狙えます
サブスクリプションは、気づかないうちに増えていることが多い固定費です。動画配信、音楽配信、クラウドストレージ、アプリの課金など、月1,000円前後のものが3つ集まれば、月3,000円になります。
見直しの手順は、まず一覧を作ることです。クレジットカードの明細や、スマホの設定画面で、定期的に引き落とされているものを書き出してみてください。次のようなものがないか、確認するのがおすすめです。
- 動画配信サービスを2つ以上契約していないか
- 無料期間のまま有料に切り替わったものがないか
- 過去3か月で一度も使っていないものがないか
- 家族で同じサービスを別々に契約していないか
使っていないものが見つかったら、解約を検討しましょう。解約の手続きは、サービスの公式サイトやアプリの設定画面から行えます。解約しても、契約期間の終わりまでは使える場合が多いです。
家族で同じサービスを使っている場合は、ファミリープランにまとめることで安くなる場合があります。動画配信や音楽配信には、家族で使えるプランがあるものが多いです。1人ずつ契約するよりも、まとめたほうが安くなる場合がありますので、料金表を確認してみてください。
保険とその他の見直し:月1,500円の削減が狙えます
保険の見直しは、慎重に進める必要があります。保障を減らしすぎると、万が一のときに困ることになるからです。ただし、重複している保障や、ライフステージに合わなくなった保障があれば、見直す余地があります。
たとえば、会社の団体保険と個人の保険で、同じ保障が重なっている場合があります。住宅ローンを組んでいる場合、団体信用生命保険に加入していることがあります。その場合、生命保険の保障が重なっている可能性があります。保険証券を確認して、保障内容が重なっていないかを見てみるのがおすすめです。
保険の見直しは、数字だけで決めるものではありません。不安な場合は、保険会社の担当者や、独立系の相談窓口に相談するのも一つの方法です。ただし、相談先によっては新しい保険の提案が中心になる場合もありますので、複数の意見を聞いて判断するのがおすすめです。
その他の固定費としては、新聞の購読料、習い事の月謝、駐車場代などがあります。使っていないものや、頻度が下がったものがあれば、見直しの対象になります。ただし、生活の楽しみまで削ってしまうと、続けるのが難しくなります。楽しみとして残したいものは残して、無駄な部分だけを見直すのがおすすめです。
月1万円を浮かせる4つの手順
見直しを進めるときは、次の4つの手順で進めるのがおすすめです。すべてを一度にやろうとすると、手続きが多くて途中で止まってしまうことがあります。1つずつ、効果の大きい順に進めましょう。
手順1:今の固定費を書き出す
まず、毎月いくらかかっているのかを書き出します。スマホ、電気、ガス、インターネット、サブスク、保険など、毎月決まってかかるものをすべて書き出してください。クレジットカードの明細や、銀行口座の引き落とし履歴を見ると、漏れが少なくなります。
手順2:効果の大きい順に並べる
書き出した項目を、削減できそうな金額の大きい順に並べます。多くの場合、スマホが最も大きくなります。次に電気やサブスクが続きます。効果の大きいものから取り組むことで、早い段階で成果を感じられます。
手順3:1つずつ乗り換え・解約する
並べた順に、1つずつ手続きを進めます。スマホの乗り換えが終わったら、次は電気、次はサブスク、という具合です。1つの手続きが終わるたびに、月いくら浮いたのかを記録しておくと、モチベーションが保ちやすくなります。
手順4:3か月後に見直す
すべての手続きが終わったら、3か月ほど様子を見ます。料金が本当に下がっているか、使い勝手に問題がないかを確認します。問題がなければ、そのまま続けます。使いにくい点があれば、プランを調整します。
よくある失敗と注意点
固定費の見直しでよくある失敗を、3つ紹介します。
1つ目は、安さだけで選んでしまうことです。データ容量が足りなくて速度制限がかかったり、サポートが受けにくかったりすると、結局元に戻すことになります。料金だけでなく、容量や速度、サポートも確認しましょう。
2つ目は、解約金を忘れてしまうことです。契約期間の途中で解約すると、解約金がかかる場合があります。乗り換えで浮く金額よりも解約金が大きい場合は、更新月まで待ったほうが得な場合もあります。契約内容を確認してから手続きを進めましょう。
3つ目は、キャンペーンだけを見て決めてしまうことです。キャンペーンの還元額が大きくても、月額料金が高ければ、長い目で見ると損になる場合があります。キャンペーンの期間が終わったあとの料金も含めて、2年間の総額で比べるのがおすすめです。
見直しが終わったあとにやっておきたいこと
手続きが終わったら、請求額が本当に下がっているかを確認しましょう。乗り換えの翌月と翌々月の請求額を見て、想定どおりの金額になっているかを確かめます。キャンペーンの割引が適用されているかどうかも、このタイミングで確認できます。もし想定と違う金額になっていたら、早めに問い合わせるのがおすすめです。
浮いた金額を記録しておくこともおすすめです。毎月いくら浮いたのかをメモしておくと、見直しの効果が目に見えて分かります。浮いたお金をそのまま生活費に回してしまうと、見直した実感が薄れてしまうことがあります。浮いた分を貯蓄や、将来のための資金に回すと決めておくと、見直しの成果を保ちやすくなります。
また、固定費の見直しは一度で終わりではありません。料金プランやキャンペーンは変わりますし、ご家庭の使い方も変わります。半年から1年に一度は、料金表を見直して、今のプランが合っているかを確認するのがおすすめです。特に、新しいプランが出たときや、家族構成が変わったときは、見直しのタイミングになります。
まとめ
固定費の見直しで月1万円を浮かせる方法を解説しました。ポイントをまとめます。
- 内訳はスマホ5,000円、電気1,500円、サブスク2,000円、その他1,500円が目安です
- まずスマホから見直すのが効果が大きく、手続きも比較的簡単です
- すべてを一度に変える必要はありません。1つずつ、効果の大きい順に進めましょう
月1万円、年間12万円の削減は、家計にとって大きな金額です。ただし、無理な節約で生活の質を下げてしまっては、長く続きません。快適さを保ちながら、無駄な部分だけを見直すのが、固定費の見直しを続けるコツです。
まずは、手順1の「今の固定費を書き出す」ことから始めてみてください。書き出してみると、思っていたよりも多くかかっている項目が見つかるかもしれません。
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