証券会社への就職は「高収入」「エリート」といった良いイメージがある一方で、証券会社への就職はやめとけと言う声も少なくありません。
この記事を読んでいるあなたは、
- 証券会社への就職はなぜやめとけと言われる?
- 今の証券会社はどんな感じ?
- 証券会社に向いている人は?
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「証券会社への就職はやめておけと言われる理由や証券会社に向いている人」などを元証券マンの株屋さんがお伝えしていきます。
証券会社への就職はやめとけと言われる5つの理由
- 高い離職率
- ノルマがきつい
- 飛び込み営業がつらい
- ワークライフバランスが最悪
- 対面証券は斜陽産業
高い離職率
証券会社の3年後離職率は50%程だと言われています。
大卒の3年後離職率が30%であることを考えるとかなり高い数字です。
実際、証券会社で働いていた私の体感としても3年で半数は辞めていたと思います。離職率は相場状況が良い時は低くなり、相場が悪い時は高くなる傾向にあります。
相場が悪いと営業がやりづらくお客様からお叱りを受けることも多いため、ストレスが溜まりやすく離職率が高くなります。
証券会社にもよりますが、私が勤めていた証券会社では30歳時点で同期の2/3以上が退職していました。支店長クラスともなると猛者しか生き残っていません。笑
ノルマがきつい
証券会社には目標という名のノルマがあります。
主なノルマは、手数料・投信・募集物・預かりなどで、毎月ごとに設定されています。
営業員は、各年次ごとに設定されているノルマを達成することを求められるため、日々ノルマ数字に追われることになります。
達成できなければ殺されるわけではないですが、上司になぜ達成できていないのかを詰められるためノルマの達成は絶対です。
このノルマに追われるストレスが離職率の高さにも反映されていると思います。
飛び込み営業がつらい
証券会社では1年目は、飛び込み営業をするという文化があります。
飛び込み営業は99%は断られますし、相手次第では罵声を浴びせられることもあり精神的にかなりきついです。夏にもなると異常な暑さの中スーツを着て歩き回ることになるため、地獄そのもので肉体的にもきついです。
また、新規開拓で月○件口座開設という目標が設定されるので、その目標とも戦わないといけません。
ただし、飛び込みでの新規開拓営業は1年目のみで2年目からはお客様を引き継いでいくことがほとんどなので1年の辛抱ではあります。
今では飛び込み営業をしている証券会社は減っているようですが、上場している中堅・準大手クラスの証券会社の中にはまだまだ飛び込み営業の文化が残るところもあるようです。
ワークライフバランスが最悪
少し前まではノルマ未達なら土日休日出勤は当たり前、夜中までの残業は当たり前でした。このワークライフバランスの悪さは離職率の高さに直結していたと思います。
しかし、現在は土日休日出勤はまずないですし、残業もむしろ他業種よりも少ないと思います。朝は7時台の出社になるのでかなり早いですが、18時には仕事が終わるのでアフターファイブはわりと充実していた記憶があります。
対面証券会社は斜陽産業
ネット証券に就職される方は別ですが、この記事を見ている方の大半は対面証券会社への就職を考えていると思います。
対面証券会社のリテール営業(個人向け)の主な取引先は70歳以上の高齢顧客です。
当たり前ですが、70歳のお客様であればあと20年もすれば大半が亡くなっています。今の4,50代はネット取引をしている人が多く、4,50代の方が7,80代になったときに対面証券会社を選択する割合は低いはずです。
特に中堅・準大手はリテール営業は、高齢顧客に依存しているため将来性はあまりなく斜陽産業だと思います。
この将来性のなさを感じ取った人、特に30代までの転職がしやすい年代の人が離職するケースが多いです。
証券会社に対する誤解
「証券会社は給料が高いけど、大変なノルマがあって上司からのパワハラがキツそう」というイメージがあると思います。
しかし、ここ数年でコンプライアンスがかなり厳しくなっているため、多くの人がイメージする証券会社ではなくなってきています。
特に上場している証券会社であれば、めちゃくちゃなパワハラやノルマはほぼないとはずです。
証券マンYoutuberの宋 世羅さんのYoutubeを見たことはありますか?
この方は野村證券の営業の大変だった経験談を話されていますが、今の野村證券はもう少しマイルドになっていると思います。
働き方改革が2019年から始まり、改革が浸透してきた2022年以降の方の経験談がより現状に近いと思いますので、各証券会社の口コミサイトで確認してみるといいと思います。
証券会社に就職するメリット
- 収入が高い
- 他の大手企業に比べて入りやすい
- 色々な人に出会える
収入が高い
証券会社では、20代でも成果次第で1000万円を目指せます。
これは大手証券でなくても中堅・準大手クラスの証券会社でも目指せますし、成績上位に入れば現実的に見えてくる金額です。支店長クラスになると2,3000万円も夢ではないです、
給料が高いことは証券会社に就職する一番のメリットだと思います。
他の大手企業に比べて入りやすい
証券会社は他の大企業に比べて圧倒的に入りやすいです。
5大証券は関関同立・MARCHレベルで十分狙えますし、中堅・中大手証券ならFラン大学でも入れます。
比較的簡単に入れる割に給料が高いので営業ノルマや労働環境に耐えられるのであれば、Fラン大学でも高収入が狙えるおすすめの就職先です。
色々な人に出会える
企業経営者や大地主など普段生活していても話す機会のない方と出会えるのも証券会社に就職するメリットの一つです。
しかも一度きりではなく、お客様になれば長く関係を築いていくことになるので、特に20代のうちは勉強になることが多いです。
証券会社が向いている人
- 精神力が強い人
- 負けず嫌いな人
- コミュニケーション能力が高い人
精神力が強い人
日々ノルマとの戦いになり、数字ができていないと上司から詰められるので精神力が強い人が向いています。
精神的に弱いと1年目の飛び込み営業で挫折して辞めていくケースも多いので、精神が強くて損はないです。
証券会社に体育会系の人が多いのは、部活で鍛えた精神力があるからだと思います。もちろん、文化系出身の営業員もいますが、生き残っている人はどの人も芯の強さがあります。
負けず嫌いな人
上昇志向が強く負けず嫌いな人も証券会社に向いています。
同期や支店内での成績は常に共有されているため、負けず嫌いでないと周りに勝つことは絶対にできません。成果を出している人は間違いなく負けず嫌いなので、これは必須条件とも言えると思います。
コミュニケーション能力が高い人
証券営業は基本的に個人プレーですが、社内営業も必要なのでコミュニケーション能力が高い人の方がうまく立ち回れます。
また、お客様と接する上でコミュニケーション能力の高さは大きな武器になります。単純な営業力の高さよりも客の懐に入り込める人望が大事になってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
証券会社への就職を考えている方の参考になったのであれば嬉しいです。
今の証券会社は昔よりもだいぶとホワイトになっているので、就職先の選択肢の一つとしてはありだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。